市販調味料ミシュラン

のっけから宣伝なのですが食品のカラクリ11 ニセモノ食品作り最前線 [別冊宝島] という本を出しまして、いわゆる今までやってきたケミカルクッキングのネタを出し尽くした感じの本です。まぁこの本が売れる売れないはさておき、実験の過程で様々な市販化学調味料を買いあさったわけですが、買いあさったといっても、すべては業務用。最低ロットが1キロというものばっかりで、現在家中が化学調味料で埋まっています。
そんなにわか化学調味料三昧なのも放置しておくのももったいないので、それぞれをレビューしてみたいと思います。
そもそも化学調味料が世の中には出回っていますが、我々がスーパーなどで見かける調味料は、それほど多くありません。化学調味料は、単体では不安定であったり、添加量によってひどい味になってしまうことも多く、もっとも知られている味の素やハイミーとかでさえ、適切な使い方を把握している人は少ないでしょう。
そこで、今回、食料品店やネットなどで簡単に買うことができるものに絞り、その使い方や、性能をレビューしてみようかと思います。
●味の素
グルタミン酸ナトリウム97.5%、5’−リボヌクレオタイドナトリウム2.5%という、ほぼグルタミン酸ナトリウムの調味料です。基本的に味の素以外の化学調味料を使わない料理は、だいたいが大変においしくなります。これはグルタミン酸ナトリウムの良い面が全面に出た場合です。注意しなくてはいけないのは全体の塩の使用量の10%を超えてはいけないという点です。塩3gに対しては300mgが限界です。メーカーではこれ以上の使用を推奨しているレシピなどもありますが、食品に含まれるグルタミン酸ナトリウムの量を考えても数%以下の使用にとどめるのが賢い利用法です。緑茶にほんの少し入れてみると玉露風になったりと意外な使い道もあります。
●ハイミー
味の素のグルタミン酸ナトリウムの比率を92%に下げ、5’−リボヌクレオタイドナトリウムを8%にしたものです。 この成分はイノシン酸、グアニル酸のナトリウム塩で、コンブやカツオのうまみ成分です。従って煮物や鍋などに入れるときわめて安定したうまみを作ることができます。ただしポン酢醤油作りなどの味の濃いものを作るときは味の素の方が安定したうまみを出すことができます。少量で味が濃くなりやすいので入れすぎにはきわめて注意が必要です。
●いの一番
表示されている配合はハイミーと同じですが、5’−リボヌクレオタイドナトリウムを8%の内訳が違うようで実際に、味が違います。おそらくはイノシン酸が圧倒的に多い感じであり、カツオだしを加えるのと同じようなつもりで使ってしまってもかまわない感じです。基本的に業務用であり、1Kgからの販売になりますが、2千円前後と大量に使う場合はハイミーよりコストパフォーマンスが高いという利点もあります。
●ミック
簡単に手に入る市販化学調味料の中ではもっとも複雑な組成をしているものであり、値段も安価です。配合としては、グルタミン酸ナトリウム、5’−リボヌクレオタイドナトリウムは基本として、アスパラギン酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウムがそれぞれ2%, 0.2%含まれています。
コハク酸ナトリウムは魚介類ベースのうまみを出すときにはきわめて有効に振る舞うので、アサリの味噌汁や、海鮮ピザのクリーム、シーフードカレー、ラーメンスープなどに非常に使い勝手の良い調味料です。ただし1kgからの販売になるので個人では使い切ることは無理そうです。とりあえず現在我が家のレビュラー調味料として決定君臨しています。
適当に混ぜるだけでも超うまいの。これ。
●他...
和風だしの素や、中華料理の素、チキンパウダー、エビパウダー、各種コンソメなどは、様々な料理の場面にあわせて、ほんの少し足すことで、大変に深い味わいを出すことができます。少々悪い材料でも、こういった調味料を使うことで、食事が豊かになるのであれば、積極的に利用しない手はないと思うのですが・・・・どうにも白い粉は嫌われますねぇ・・・、何故なんでしょ?
(ライター:ドクタークラレ)
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